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企業ポッドキャストの費用相場|内製・制作会社・コンサルの料金と費用対効果【2026年版・公開価格で比較】

企業ポッドキャストの費用相場|内製・制作会社・コンサルの料金と費用対効果【2026年版・公開価格で比較】

「ポッドキャストを会社で始めたいが、いくらかかるのか見当がつかない」
「制作会社から見積もりをもらったが、高いのか安いのか判断できない」

この2つは、社長ラジオに相談に来られる経営者・広報担当者から、ほぼ必ず聞かれる質問です。

ポッドキャストの制作費は、Web制作や動画制作と比べて相場情報が少なく、制作会社の多くが「要問い合わせ」としています。そこでこの記事では、料金を公開している制作会社の数字と、社長ラジオ自身の料金をそのまま並べて、企業ポッドキャストの費用相場を整理しました。

筆者は経営者専門のポッドキャスト制作会社の代表です。同業他社の料金表を自社の記事に載せるのは正直やりにくいのですが、相場が見えないまま判断させられるのは依頼する側にとって不親切だと思い、書くことにしました。

この記事で分かること

・企業ポッドキャストの費用は「月数万円/月12〜50万円/月80万円超」の3層に分かれる
・内製の本当のコストは機材代ではなく人件費
・制作会社6社の月額・初期費用・1本あたり単価(公開価格ベース)
・見積もりに載っていない追加費用
・費用対効果を「再生数」ではなく「1本あたり単価×誰に聴かれたか」で考える方法

目次

  1. 企業ポッドキャストの費用は3つの層に分かれる
  2. 内製する場合の費用:機材は5万円、本体は人件費
  3. 制作会社に依頼する場合の費用相場
  4. コンサル・伴走型の費用
  5. 見積もりに載っていない追加費用
  6. 費用対効果の考え方:再生数で判断しない
  7. 自社に合う価格帯の選び方
  8. まとめ

企業ポッドキャストの費用は3つの層に分かれる

企業ポッドキャスト費用の3つの価格帯

制作会社の公開価格を並べると、月額はきれいに3つの層に分かれます。

内製はこの3層の外側、「機材5万円+社内の人件費」という別の計算になります。

相場を一言でまとめると、企画から配信まで任せるなら月15〜40万円、月2〜4本が中心です。これより安ければ企画か編集のどちらかが削られており、高ければメディア力や広告枠、出版などの付加価値が乗っていると考えてください。

内製する場合の費用:機材は5万円、本体は人件費

内製のコストは機材代だと思われがちですが、実際には社内の時間がほとんどを占めます。

項目金額・時間備考
マイク(Shure MV7+など)約45,000円対談形式なら2本で約9万円
ヘッドホン数千円有線なら何でも可
編集ソフト0円Audacity、GarageBandで十分
配信プラットフォーム0円Spotify for Creatorsは無料
社長の出演月2〜3時間まとめ収録で月1回
担当者の作業月10〜20時間企画・台本・編集・配信・概要文

機材と配信費を合わせても初期5万円前後で、ランニングはほぼゼロです。問題は担当者の工数です。

制作会社の資料を見ると、1エピソードにかかる作業時間の目安が書かれています。PitPaは「制作1エピソードあたり2時間(企画打ち合わせ・収録・音源確認)」、オトポートは「出演が月2〜3時間、窓口担当者の確認・連絡が月3〜4時間」としています。これはプロが企画と編集を引き受けたうえでの数字です。内製で企画・台本・編集・配信まで自分たちでやる場合、慣れるまでは1本あたり3〜5時間を見ておいたほうが安全です。

月4本なら月12〜20時間。広報担当者の時給を仮に3,000円とすると月3.6〜6万円の人件費がかかっている計算で、機材代は半年で回収どころか、毎月機材1本分の人件費が出ていきます。

内製が向いているのは、「編集を担当できる人がすでに社内にいる」「まず試してから投資判断したい」会社です。逆に、担当者が兼務で、更新が止まったときに誰も気づかない体制なら、最初から外注したほうが安くつきます。

制作会社に依頼する場合の費用相場

主要6社の公開価格(2026年10月時点)

料金を公開している制作会社と社長ラジオの料金を、同じ条件で並べました。いずれも税別です。

サービス初期費用月額本数1本あたり単価最低契約
オトポート5〜20万円11.8〜29.8万円月2〜4本約5〜7.5万円3ヶ月
リクライブ記載なし15〜25万円週1回(年約50本)約3.6〜6万円年間
社長ラジオ30万円17.5〜37.5万円月2〜8本約4.7〜8.8万円年間
PitPa0円(継続時)30〜50万円月2〜4本12.5〜15万円6ヶ月
VoicyPro5万円48〜68万円月2本24〜34万円6ヶ月
Chronicle100万円(企画費)70万円(6ヶ月520万円)月4本約21.7万円6ヶ月・24本

※各社の公開資料・公式サイトの記載をもとに作成。オトナル、TBSグロウディアは個別見積もりのため除外。VoicyProは自社プラットフォーム「Voicy」での配信が前提。

制作会社6社の月額料金レンジ

グラフにすると、オトポート・リクライブ・社長ラジオ・PitPaの4社が月12〜50万円の帯に収まり、VoicyProとChronicleがその上に乗っていることがはっきりします。

「1本あたりの単価」で見ると評価が変わる

月額だけ見るとPitPaの50万円は高く見えますが、月4本なので1本12.5万円。Chronicleは月4本で1本約21.7万円。一方、リクライブや社長ラジオのように本数を増やす設計の会社は、1本あたりが4〜9万円に下がります。社長ラジオの場合、月2配信なら1本約8.8万円、月8配信なら約4.7万円で、本数が増えるほど単価が下がる料金体系です。

制作会社6社の1本あたり単価

月額の安さではなく「1本いくらで、その1本に何が含まれているか」で比べるのが、見積もりを読むときの基本です。

制作費の内訳はどうなっているか

PitPaの資料には月4本50万円の内訳が載っています。制作会社の原価構造が見える貴重な例なので紹介します。

月額50万円の内訳(PitPa月4本プラン)

編集・配信管理(24万円)が約半分、企画・台本(16万円)が3割です。つまり「編集だけ外注」と「企画から外注」では、料金が倍近く違って当然ということです。安い見積もりを受け取ったら、この内訳のどこが抜けているかを確認してください。

初期費用と最低契約期間

見落としやすいのがこの2つです。

  • 初期費用:0円(PitPa継続プラン)から100万円(Chronicleの番組企画費)まで幅があります。中間層は5〜30万円が多く、番組コンセプト設計、タイトル、カバーアート、ジングル、配信システムの準備が含まれるのが一般的です
  • 最低契約期間:3ヶ月(オトポート)、6ヶ月(PitPa、VoicyPro、Chronicle)、年間(リクライブ、社長ラジオ)。ポッドキャストは3〜6ヶ月続けて初めて手応えが出るため、各社とも短期解約を前提にしていません

年間の総額で見ると、中間層で年180〜450万円、PitPaで年360〜600万円、Chronicleで半年520万円が目安になります。

個別見積もりの上位層には何が含まれるのか

オトナルやTBSグロウディアのように料金を公開していない会社は、番組制作だけを売っているわけではありません。オトナルの資料を見ると、サービスは「戦略策定→企画→音声制作→音声配信→広告運用→効果検証」の6工程で構成されており、企業向けの配信CMSとアドサーバー、自社運営の「ポッドキャストランキング」での露出、音声広告による番組の認知拡大までが一つのパッケージになっています。制作費に配信基盤と集客の費用が乗るため、個別見積もりになります。

「作った番組をどう聴いてもらうか」まで予算に含めたい場合の選択肢です。

コンサル・伴走型の費用

「制作は自社でやるが、企画や改善の相談だけしたい」という会社向けに、制作を伴わないメニューを用意している会社もあります。

メニュー料金内容
PitPa アフターサポートプラン月5万円内製化後のホスティング継続、技術サポート、月次レポート
VoicyPro ミニマム初期5万円+月8万円ツール利用とカスタマーサクセス相談。制作支援なし
オトナル ホスティングプラン月3万円〜配信CMS「Omny Studio」の利用(制作・広告は別途)

月3〜8万円で「相談相手と配信基盤」を確保できるのがこの層です。制作会社にフルで依頼した後、半年〜1年で内製に切り替え、サポートだけ残すという使い方が現実的です。PitPaが「立ち上げプラン→アフターサポート」という流れを設計しているのは、この移行を想定しているからでしょう。

見積もりに載っていない追加費用

各社の資料の「諸条件」欄を読むと、本体料金とは別に発生する費用がいくつも出てきます。見積もり比較の前に確認しておくべき項目です。

項目相場出典
ゲストのアサイン1人3万円+出演謝礼(実費)Chronicle
記事化(文字起こし+編集)3〜10万円/本オトポート3〜5万円、VoicyPro 10万円
ビデオポッドキャスト化+20万円/月オトポート(30分×月2本、ショート動画2本込み)
ショート動画の追加3.5万円/本オトポート
出張収録3〜5万円/回+交通費オトポート。Chronicleは首都圏外で交通費実費
外部スタジオ実費PitPa、オトポート
配信本数の増減月3本以下は1本22万円、5本以上は1本+10万円Chronicle

特に記事化と動画化は、始めてから「やっぱり欲しい」となりやすい項目です。音声は検索されないので、記事化しないと番組がGoogleから見つかりません。最初から記事化込みの料金かどうかを確認すると、後から月10〜20万円上乗せになる事態を避けられます。

費用対効果の考え方:再生数で判断しない

企業ポッドキャストは「誰に聴かれたか」で価値が決まる

ポッドキャストの費用対効果を再生数で測ろうとすると、ほぼ確実に「割に合わない」という結論になります。企業番組の再生数は、始めて半年で1エピソード数十〜数百回が普通だからです。

しかし企業番組の目的は、不特定多数に聴かれることではありません。採用候補者、取引先、業界の関係者といった特定の相手に、社長の考えが深く届くことです。

PitPaの資料には「番組経由での登壇依頼が短期間に約10件ほど増加」という事例が載っています。再生数ではなく、登壇という具体的な成果で効果を測っている例です。採用なら「面接で番組の話が出た回数」、営業なら「商談前に聴いていた見込み客の数」が、再生数より正直な指標になります。

リスナーの質を数字で見る

音声メディアのリスナー層には特徴があります。オトナルと朝日新聞社の調査では、ポッドキャストのリスナーには経営者・役員・管理職といった意思決定層が多く、聴かない層と比べて約1.6倍の密度とされています。Chronicleの自社番組では、リスナーの28.8%が管理職・経営層で、完聴率は77.8%です。

英国BBCの調査(2019年)では、ブランデッドポッドキャストに接触した人のブランドに対する記憶・エンゲージメント・感情強度が、テレビCMの基準値よりそれぞれ22%、27%、23%高いという結果が出ています。30分の動画を最後まで見る人は3割程度と言われるなかで、音声は7〜8割が最後まで聴きます。「決裁者に、30分まるごと話を聴いてもらえる媒体」は、他にほとんどありません。この性質を踏まえると、月20〜30万円は「広告費」ではなく「決裁者向けの長時間プレゼンの制作費」と考えたほうが実態に近いです。

簡単な損益の目安

費用対効果を考えるときは、1件の成果の価値と比べます。

  • 採用目的:中途採用1名を人材紹介で採ると年収の3割前後の手数料がかかります。年収500万円なら約150万円。年間300万円の番組で2名の採用に効けば、紹介手数料と同額です
  • 営業目的:年間契約の顧客1社の売上が300万円なら、番組経由の受注1件で年間費用を回収できます
  • ブランディング目的:講演1本、取材1件、書籍化のいずれかにつながれば、広告換算で費用を上回ることが多い領域です

「番組だけで採れた」と言い切れるケースは少なく、他の施策との合わせ技になります。ただ、年間費用を「成果1〜2件分」と置き換えると、投資判断はしやすくなります。

企業ポッドキャストの費用対効果を考える3つの軸

自社に合う価格帯の選び方

最後に、どの価格帯を選ぶべきかの目安をまとめます。

  • まず試したい、編集できる人が社内にいる → 内製(5万円)か、オトポートLIGHT(月11.8万円)
  • 社長は話すだけにして、企画から配信まで任せたい → 中間層(月15〜40万円)。社長ラジオもここです
  • データレポートと大手事例の安心感が欲しい → PitPa(月30〜50万円)
  • 採用・社内向けで、社員の声を届けたい → VoicyPro、リクライブ
  • 業界の第一人者としての地位や書籍化まで狙う → Chronicle(半年520万円)
  • 音声広告と組み合わせて大規模に認知を取りたい → オトナル、TBSグロウディア(個別見積もり)

社長ラジオは、経営者が話すだけで番組が続く形を、初期費用30万円、年間契約・月額17.5万円(月2配信)から37.5万円(月8配信)でお引き受けしています。聞き手(MC)、企画、収録、編集、配信まで含んだ料金です。中間層の中では経営者番組に特化している点と、SNSでの拡散がついている点が違いです。

まとめ

  • 企業ポッドキャストの費用は、月数万円/月12〜50万円/月80万円超の3層
  • 企画から配信まで任せるなら月15〜40万円・月2〜4本が中心価格帯
  • 内製の本当のコストは人件費。担当者の工数で月3〜6万円相当が出ていく
  • 比較は月額ではなく1本あたり単価と、その1本に含まれる作業で
  • 記事化・動画化・ゲスト謝礼は見積もりに入っていないことが多い
  • 費用対効果は再生数ではなく、決裁者に深く届いた成果1〜2件で判断する

料金表を眺めるだけでは、自社に合う価格帯は決まりません。目的(採用・ブランディング・集客)と社内の体制が決まれば、必要な作業と予算はおのずと絞られます。

目的と体制の決め方は、企業・経営者向け|ポッドキャストの始め方を5ステップで解説にまとめています。見積もりを取る前に、あわせてお読みください。
 

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記事を書いたひと

社長ラジオ株式会社 代表取締役
柳澤 大介

プロポッドキャスターとして「40’s Biz talk」「稼ぐ社長の脳内見学ツアー」の2番組を運営し、経営者の”声”を発信し続けている。キーエンス初のインターネット事業「イプロス」では4.3万社が参画する製造業向けプラットフォームの成長を牽引。メルペイで100名規模の営業組織を構築し、国内182万ヶ所の加盟店を開拓。スマートニュースで営業企画責任者を経て、2021年に株式会社マイノリティを創業。2026年、経営者専門のポッドキャスト制作会社「社長ラジオ株式会社」を設立。B2Bビジネスのマネタイズとグロース、そして音声メディアを活用した経営者ブランディングが専門。埼玉大学で「イノベーションとマーケティング講座」の講師。

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