自己破産・倒産危機を乗り越えた2人の理想の年収とは?
柳澤大介はマーケティングのプロであり、その豊富な知識と情報分析に基づいて「賢い経営戦略」を練り上げるスペシャリスト。安田佳生は境目研究家を名乗り「おバカな人ほど儲かる時代が来る」と断言する変わり者。
ある意味真逆な思想を持つ二人が、世の中の様々な経営戦略について独自の視点から意見を述べ合う番組が「賢い戦略vsおバカな経営」です。
読むポッドキャストでは音声番組の内容を読みやすく要約してお届けしています。
第9回は「年収いくらで人は満足するのか」です。
サマリー
- ビバリーヒルズの豪邸に圧倒されてお金持ちを目指すも、年収1,000万円の現実に落胆
- 普段の暮らしでお金の心配をしなくて済むのは年収3,000万円くらいから
- 稼ぎ続ける必然性やスリルがなくなってしまうくらいなら、年収や貯金はほどほどで良い
世界レベルの金持ちを見て、2京稼ぎたくなった
柳澤:今日は「人はどれくらいの年収を稼げると満足できるのか」というテーマを用意してきました。
安田:なるほど。柳澤さんはなかなか稼いでいましたけど、満足できる前に独立してしまいましたよね。
柳澤:そんなことないです。
安田:ワイキューブを創業してから10年も経たない頃、私は「稼ぎたい!稼ぎたい!」といつも言っていたので税理士さんから「お金なんて、いくらあってもある程度までいったら同じですよ」と言われたことがあります。
「いくらあればあなたは満足なんですか?」と聞かれて、「2京」と答えてからはもうその話題は出なくなりました(笑)なぜ2京かというと、税金を払ったあとの手取りで1京と考えていたからです。実際は世の中にはそんなにお金がないらしく、世界中のお金を集めても1京には届かないようです。
柳澤:かなり欲張りですね!
安田:今考えると単なる世間知らずで、当時はどれくらいお金があったら困らなくなるのかが分かっていませんでした。
私がお金持ちになりたいと思ったきっかけは、18歳でアメリカに行きビバリーヒルズを見たことです。あまりにもスケールの大きい金持ちばかりで、一番小さそうな家でも数百坪あるし街路樹はヤシの木でした。大きいお家は敷地の玄関から建物自体が見えないのです。
柳澤:すごいですね。
安田:玄関に入ってからさらに車で移動しないと家に着かないそうです。トム・クルーズなんかは山が丸ごと1つ家でした。それを見て私は「ここに住めるようにならなければいけない」と思ったのです。
柳澤:割と若い時にすごい大金持ちを見たのですね。
安田:はい。世界の大金持ちに触れてしまったので、とにかくお金の問題で不自由な思いをするのが嫌でした。食べたいものを食べて、欲しいものを買い、行きたい場所に行きたい。それにいくらくらいお金がかかるのかは想像がついていませんでした。
実際のところ「1,000万円くらいあれば結構なお金持ちかな?」とも思っていたのですが、独立して年収が1,000万円を超えた時には全くお金がなくて、ポルシェが買えませんでした。
取引先の社長に「ポルシェは年収1,000万円では買えないのですね」と言ったら、「買えるわけないだろう、ポルシェは最低でも年収2,000万円は必要だよ」と言われました。
会社をちゃんと伸ばしている社長の年収相場は3,000万?
安田:柳澤さんはどのくらいお金があるのが理想ですか?
柳澤:私はそれほど沢山のお金が必要とは思っていませんが、「これくらいあれば口座残高を見ずに生活できる」と思えるのは年収3,000万円ですね。
安田:なるほどね。私は会社が潰れた時にお金で考えずに好きな仕事だけをやって自由に生きていこうと決めて、年収はあまり欲張らずに2,000万円を上限にしたんです。
でもいざ年収2,000万円になるともう少し稼ぎたい欲も出てきて、今は3,000万円くらいを目指しています。そんなに使いませんけど、年収3,000万円あれば余裕もできて貯蓄ができますよね。私は自己破産をしているので貯蓄が完全にゼロになってしまった経験もありますから。
柳澤さんにとっても、自分の好きな生き方をするための年収として3,000万円くらいが基準になるんですね?
柳澤:今も好きな生き方はできているのですが、買い物をする時に全くお金を気にせずに使える年収となるとそのくらいのイメージです。
3,000万円には少し根拠もあって、会社員時代に出会った業績の良い中小企業の社長たちは年収3,000万円くらいの方が多かったのです。社長個人が給料をもらいすぎる必要はありませんが、順調な会社の人がそのくらいに設定している印象だったので、年収3,000万円あれば好きなことにお金を使える生活ができるんだなという感覚があります。
安田:アメリカにあるマサチューセッツ工科大学(MIT)という有名な大学では、ある程度優秀な人であればお金がなくても進学できるように、年収が低い家庭に生活サポート資金を出す制度があるんです。
MITが規定する「このくらいの年収だったらサポートする」という基準が、年収3,000万円です。
柳澤:えっ!
安田:ははは!年収3,000万円を超えないと、彼らから見ると可哀想な人たちなんでしょうね(笑)
柳澤:MITに行くような方々はそれ以上のハイクラスな層なんですね。
安田:日本にいると年収3,000万円くらいあれば豊かな感じがしますが、日本国内は物価も安いですし、海外で生活することを考えたらそれほど豊かでもない金額になってしまったのかもしれません。
柳澤:そうでしょうね。
稼ぐ楽しみを味わうには、お金はありすぎない方が良い
安田:年収をテーマに話してきましたが、貯金で考えるとどうですか?例えば貯金が10億円あったら働かなくても良いとか、年収が低くても貯金があるならば構わないという人もいるじゃないですか。
柳澤:貯金はあった方がもちろん良いですよ。安心して生活できますし、老後のことも気にしなくて済みます。
安田:そうですよね。
柳澤:でもその反面、お金を持ちすぎてしまうと何か嫌なことがあった時にすぐ逃げてしまいそうな気もします。満たされすぎると今の自分ではなくなってしまいそうで。
安田:私も貯金が多いことを望んではいませんが、とはいえ結婚後1年で自己破産して今の妻にはすごく迷惑をかけました。5歳の子どももいます。現金で1〜2億円くらいを妻に預けてある状態が良いなとは常に思います。
それだけで生きていけるわけではないので私は今と変わらず仕事もすると思います。生活のことだけでなく、「お金儲けゲーム」というのは生きていて体験できる遊びの中で一番楽しいと思っているんです。
沢山お金があると、「お金儲けゲーム」のスリルが失われていきますよね。1億円ではなく10億円貯金があったら、「まあ稼げなくてもいいか」と思ってしまい面白くない気がします。「稼がないと家賃が払えないぞ」というくらいがちょうど良いと思っています。
柳澤:そうですね。
安田:いざ払えなくなったらこんなことは言っていられないのでしょうけど(笑)
柳澤:でも、自己破産したことも今振り返れば良いエピソードになっていませんか?
安田:あのまま何事もなく生きていたら、私はろくでもない人間になっていたと思います。
柳澤:私も会社が倒産しそうになったことがあるのですが、それを乗り越えた今となっては「あの経験があったからこそ今の仕事ができている」と思います。満たされすぎているのも、あまり良くない気がします。
安田:なるほど。そう言っている間にお時間になりましたので、今日の話はこのあたりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
柳澤:ありがとうございました。
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