会社での昇進だけに囚われないで!独立後に気付いた本当の快適さ
柳澤大介はマーケティングのプロであり、その豊富な知識と情報分析に基づいて「賢い経営戦略」を練り上げるスペシャリスト。安田佳生は境目研究家を名乗り「おバカな人ほど儲かる時代が来る」と断言する変わり者。
ある意味真逆な思想を持つ二人が、世の中の様々な経営戦略について独自の視点から意見を述べ合う番組が「賢い戦略vsおバカな経営」です。
読むポッドキャストでは音声番組の内容を読みやすく要約してお届けしています。
第7回は「年収アップのジレンマ」です。
サマリー
- 年収UPを伴う転職がしやすいご時世、年収=期待値と考えると、意外なデメリットもある
- 高すぎる要求や人間関係の不満から解放された時、自分の“不得意”に気が付く
- 転職・独立・副業、得意なことで稼ぐ力を付けて自分の理想の働き方を手に入れよう
一番給与が高かったのはいつ?
安田:最近は年収を上げていくための転職が流行っていて、20代から30代までの人は転職すれば収入が増えるし、40代や50代でも例外ではないようです。一方で転職ではなく起業・独立して好きなことをやっていきたいという人もいますが、「好きなことでは稼げない」と考える人も多い気がします。
独立して好きなことをやるか安定的に年収を上げていくために転職するかという葛藤、柳澤さんにもあったと思うのですがどうですか?
柳澤:私は会社員として20年弱くらい働いており、その期間に3〜4回ほど転職をしました。1回目の転職が27歳の時で、30代で起業も含めて3回会社を変えています。30代になってからは転職するたびに年収が上がりました。
ただ、年収が上がるということはその分プレッシャーやストレスも強くかかります。社員として働く以上、自分が得意ではないこともやらなければいけないシーンが増えていきました。
安田:一番上がった時で年収はだいたいどのくらいでしたか?
柳澤:1,500万円くらいです。
安田:それは要求がかなり厳しいでしょうね。給料を払う側からしたら「これと、これと、これと、これをやってくれ。他にはこれと、これも!」という感じになると思います。
柳澤:私の知り合いでは40代でも転職する人がいますが、どんどん給料が上がって年収が2,000万円を超えるような人もいます。しかし先ほども話したプレッシャーや得意でない仕事も増えるという意味で、2〜3年おきに転職するケースが増えている気がします。
安田:収入が増えると、やりたいことをやる時間は減っていくのでしょうか?
柳澤:それもあるでしょうし、高い期待値に見合う結果が出せなくて会社にいられなくなるのでしょう。
会社の中で高級取りになるとはどういうことか
安田:年収が2,000万円や3,000万円となるような人は、経営トップを除けば仕組み作りが仕事になりますよね?
現場のトップセールスだとしても稼げない収入なので、営業部自体の売れる仕組みを考えたり、最終的には自分がいなくなっても売れる仕組みを作れないことには年収相当の価値がないと思います。
ある意味、自分の必要性をなくしていくことがその年収帯の方々の仕事ではないでしょうか?
柳澤:そうですね。私自身も転職した会社で「売れる仕組みを作ってほしい」と言われたことはあります。
現場の営業ではなく営業企画的な立場で入社したのですが、そこですごく難しいなと思ったのは、中途入社の私が「こういうやり方が良いんじゃないか」と言っても長年その会社の売上を支えてきた現場の人には受け入れられにくいということ。
その会社は当時売上が200億円ほどある急成長中のスタートアップだったのですが、現場経験のない人からトップダウンで指示を出されても聞こうと思わないじゃないですか。
安田:そうですね。
柳澤:いくら経営側から「仕組みを作ってほしい」とお願いされても、そのような営業が現場に数十人・数百人といる場合は何も動かない、あるいは動きたくないと言われてしまうんです。そこも含めた人心掌握術が必要なので、相当高いスキルがないと難しいですし私はかなり苦労しました。
安田:1,500万円くらいでは逆に割に合わないかもしれませんね。
柳澤:ストレスを考えると割に合わないです(笑)
なくなってから気付いた、自分の不得意
安田:柳澤さんは何度かの転職を経て今は独立して「超フリーランス」という感じですが、今の方がやはり快適ですか?
柳澤:快適です。FFS理論を用いた自己分析のための適性テストのようなものを少し前に受けたのですが、「今あなたはコンフォートゾーンにいるので、もっとストレスが必要です」という結果が出ました。
安田:あはは!ストレスがなさすぎるんですね。柳澤さんはすごく働いているイメージですが、どうしてストレスがないのでしょうか?会社員の時との違いはどこにありますか?
柳澤:会社員のときのストレスが100だとしたら今は10もありません。主な要因は人間関係ですね。今は好きな人としか仕事をせずに済んでいることが大きいです。
安田:私は会社員を1年しかやったことがないので職場での人間関係の不満については気持ちがわからないのですが、会社員は大変なのですね。
柳澤:私の知り合いでは40歳をすぎて独立する人がここ2〜3年で急激に増えているのですが、お互いフリーになってから会うと「一度独立してしまうと会社員には戻れないね」という話によくなります。
安田:皆さん一番のストレスは人間関係なのですか?
柳澤:そうですね。ただ、会社員の時は人間関係や人をマネジメントすることを得意だと思っていた節もあります。得意じゃないと年収がアップしないし、出世できないから。
でも独立してから振り返ると、自分が人間関係や人のマネジメントが不得意だったことに気付くんです。これは私だけでなく、同年代の社長たちとも共感しあっています。
安田:それは私もよく分かります。社長をやっていた時は皆んなの前で話したり、場を盛り上げて率ていくことが得意だと思っていました。今考えると当時はものすごく背伸びをしていたように感じます。今すごく楽になったからこそ、わかったことです。
独立して快適になれたのは、自力で稼げる人だからそのポジションを手に入れられたのでしょうね。独立して稼げるかどうかに年齢は関係ないので、40代でも50代でも独立する人はこれからどんどん増えるでしょう。
柳澤:そう思います。
安田:会社には言えないものの、20代や30代の目標として独立を掲げる人も増える気がします。
柳澤:独立せずとも、会社ではそれほど期待値が大きくないそこそこのポジションで年収を貰いすぎずに働いて、空いた時間で好きなことや副業で稼ぐというハイブリッドな働き方も増えています。結果的に全体としては年収が上がります。
安田:私と柳澤さんの共通の知人には、スナックを経営しながら昼間は銀行員をやっている女性がいますよね。「会社員も大好きだし、夜のスナック経営も楽しい」と言っていたので、そういう副業が良いのかもしれません。
柳澤:まさにハイブリッドワークの理想形ですよね。
安田:自分の「得意」を見極めようということですね。本日は以上です、ありがとうございました。
柳澤:ありがとうございました。
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